国際取引の主体に関する法律問題













国際取引の主体(当事者)は、その性質に応じて、次のグループに分類することができる。



@私人          :自然人、法人、権利なき社団または財団


A国家またはその一部:国家、政府機関、国有企業、国営企業


B国際法人




ここでは、国際取引の主体に関する法律問題として
       @私人:自然人と法人の違い。
       B国際法人 
SCG GROUP社事業における国際法人について説明する。















自然人
国際取引取引にその主体として登場する自然人につき、法的に問題となる事項は、
権利能力と行為能力がある。














自然人の権利能力
自然人について、一般的に権利義務の主体となることのできる能力(権利能力)の存費の判断は、
どの国の法を基準とすべきか、その準拠法が一見問題になるように見える。

しかし、自然人が権力を当然に有することを、今日の文明国は広く認めており、
仮に、自然人の権利能力を否定するような制度を認める法律があっても、文明国の裁判所においては、
それは公序に反するから適用されない(法令第33条)ので、今日では、自然人の権利能力の在否についての
準拠法を問題にする必要はないとされ、その権利自体の準拠法によって定められるべき性質のものである。(国際取引法要説より抜粋)














法人の権利能力
法律上の擬制である法人については、法人が権利能力を取得するための要件や、その権利能力の範囲などについては、
世界各国において様々である。

このため、いかなる国の法律が、法人についてのこれらの問題を決定するのかという準拠法決定の必要が、
国際取引においても生じる場合がある。


(1)日本
  日本の法人の権利能力の準拠法(法人の従属法)については、国際私法に明文の規定、更には慣習法を欠くため、
  条理によらざるを得ない。
  しかし、この条理については、学説において、設立準拠法主義と住所地法主義の対立が見られるばかりでなく、
  裁判例も同様である。
  よって、現状では、設立準拠法主義が多数説であるということができる。


(2)ニューヨーク
  法人の従属法が設立準拠法であることは自明のこととされ、営利法人が有効に権利能力を取得するためには、
  その活動の場所、しの機関、社員または株主の住所に関係なく、設立地たる州の法の要件を充足しなければならず、
  一州による権利能力の付与(法人格の付与)は他の州によっても承認される。
  自州の法を適用しようとする傾向が見られるとの指摘がある。


(3)ロンドン
  指導的判例であるDutch West India Co. v.Henriques Van Moses(1724)1 Strange 612以来、
  設立準拠法主義が採用されている。




以上のように、自然人の権利能力は、準拠法を問題にする必要はないとしているが、
法人については、国際取引おいてその身分的行為能力は問題となる余地はない。
問題になるは、財産的行為能力であり、法人の場合は、自然人と異なり、法人自身が法律行為を行うことはできず、
法人を代表する自然人の行為を通じてしか法律行為を行うことができない特別な事情が伴う。

従って、法人の代表権の問題でもあり、法人の代表者の行為の効果の法人への帰属の問題でもある。(国際取引法要説より抜粋)




この問題につき、どの国の法律判断の基準とすべきかという準拠法決定の必要が生じる。(国際取引法要説より抜粋)

組織体として代表権の持つ代表者が、国際取引においてその国の法律判断の基準に従って対応しなければならない。(SCGG ROUP社)


































次に国際法人について説明しよう。
ここでは、
SCG GROUP社 経営コンサルタント事業部門が、重要な説明位置にある。






















































国際法人




国際法人とは、19世紀後半以降、国際社会の組織化が急速に進展し、国際的交流が様々な形で活発化したことに伴い、
国家とは別個の国際的団体が数多く誕生し、いろいろな活動に従事するようになった。
こうした状況を踏まえて、国家以外の、国際的活動に従事する諸団体を「国際法人」として捉える見解が現れてきたものである。


初期 :国際的に活動する政治団体を対象       → 国際法人

戦後 :商業的性格を持っ国際的団体(国際組織)  → 国際法人


従って、法人のうち、特定の国の法律ではなく、条約に準拠して設立され、条約によって法人格を付与された法人を
国際法人と称することができる。







具体例
一般条約により成立した政府間国際組織   (国際連合、国際通貨基金(IMF)、世界銀行)


特別条約により成立した政府間国際組織   (欧州共同体(EU)、政府と公私事業体による国際共同事業)




                              重要

SCG GROUP社
外需主導型経済成長戦略(GFS50)は、政府と公私事業体による国際共同事業を目指し、


SCG GROUP社
の国際法人としての基軸は、商業的性格を持つ国際的団体(国際組織)  → 
国際法人において日本国国際企業(TOYOTA、HONDA等)の商業的性格を持つ国際企業を目指す。



つまり、以上の条件に、日本国の法務局へ申請したSCG GROUP社の事業
           7 産業用ロボットによる国内および海外での海上警備業務事業
           8 産業用ロボットによる国内および海外での海面及び水面の清掃の受託に関する業務  
           9 産業用ロボットによる国内および海外での海洋における諸調査業務

             において、国際企業としての条件を満たした。

外需主導型経済成長戦略(GFS50)においては、特別条約により成立した政府間国際組織(欧州共同体(EU)からの
公式通知に従事し、政府と公私事業体による国際共同事業の行動権利を得たと解している。

@商業目的である(商業性格の持たない国際弁論者ではない、代表権のある代表者が準拠法を決定)国際事業

A国際救済である国際戦略

この二つが、国際企業として国際行動できる条件をクリアした事が、国際取引法における
契約・締結・調印の権利がある企業として、明確に位置している。
(SCGG ROUP社)

















次に、国際取引法による
国際取引の客体についての準拠法決定の必要の説明をしよう。































































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